花蓮から台東までの台湾東海岸のんびりバス旅

花蓮 台東

【 花蓮 台東 バス / 磯崎海水浴場 / 大石鼻山步道 / 新社梯田 / 伊娜飛魚 – トビウオ料理 / 山海人家居遊屋 / 書粥 / 烤茶地 mi epah 】

はじめに

皆さんは、台湾東部花蓮から台東まで続く海岸線を旅したことはありますか?台湾好きの中でも人気の観光地・花蓮や台東へ行ったことがある人は結構いるかもしれませんが、ほとんどの方が花蓮ー台東間は鉄道を利用していると思います。2つの山脈に挟まれたゆったりした農村風景が続くこの鉄道路線も楽しいのですが、海岸線沿いに移動したことがある人は少ないと思います。というのも、海側は鉄道が通っておらず、バスもしくはレンタカーでの移動となるため、日本人旅行客にとってはちょっと敷居が高く感じられます。かく言う私も、実は昨年までこのエリアを旅したことがありませんでした。

ところが実は、花蓮から台東(以下、「花東」と呼びます)はバスが1日10本以上走っており、上手にプランを組めば、車やバイクを借りなくても、旅することが可能だと分かったんです。そこで、実際にこのエリアを旅してみて、どのくらい楽しめるか、実験してみました。(トップ写真は、花蓮県の大石鼻山步道)

1.旅の始まりは、花蓮バスターミナル

花蓮を出発するバスは、すべて台鉄花蓮駅前のバスターミナルを発着します。もし花蓮の町で一泊して東海岸に向かうのであれば、駅前のホテルに泊まるのがおすすめです。花蓮の市街地は駅からかなり離れた場所にあるので、このエリアのホテルは、花蓮市内を観光するときに利用するのが良いでしょう。

バスターミナルは、昨年建設され、きれいで利用しやすいスタイルになりました。待合室には、観光案内コーナーや有料のコーヒーマシンがあったりして、発車まで時間があるときもバスターミナルで時間をつぶすことができます。

さあ、バスが来たようです。東海岸ののんびりバス旅にいざ出発!

2.太平洋を望む展望台ときれいなビーチが隣接?!

花蓮を出発すると、しばらくして市街地とお別れ。きれいが海岸線が続かと思えば、山越えの部分があったりと、景色は変化に富んで、飽きることがありません。沿線には、海岸を眺められる民宿が点在し、眺めの良いカフェや食堂もたまにあります。
バスに乗って1時間くらいで、磯崎という小さな集落に到着します。とても小さな集落なのですが、バス停の目の前には階段があり、それを上っていくと、とても眺めの良い展望台に到着します。海と山と集落がジオラマのように見える絶景ポイント。東海岸には、このような絶景ポイントがたくさんあるのですが、ここはバス停近くでアクセスが良いので、車がない外国人旅行客には便利なスポットだと思います。
そして、展望台のすぐわきには、きれいな砂浜があります。磯崎海水浴場は、東海岸では非常に珍しい砂浜海岸が続いています。規模は大きくないのですが、波が荒く、海水浴に適した浜辺が少ない東海岸では貴重なビーチといえるでしょう。

磯崎海水浴場

住所:花蓮縣豐濱鄕6-1號
統聯客運1140、1145バスで磯崎海水浴場下車

大石鼻山步道

統聯客運1140、1145バスで大石山鼻步道下車

3.海岸線沿いにも豊かな水田地帯!アートなオブジェがお出迎え?!

磯崎からバスで10分程度。今度は、新社という集落で降りてみます。ここは、海岸に近い部分が高台になっており、そこが水田として整備されているため、これまた東海岸では珍しい水田風景が眺められる場所なんです。海をバックにした小さな水田地帯には、いくつかのオブジェがあって、風景にアクセントを与えています。
オブジェの近くには、小さな露店が出ていることがあり、飲み物や軽食が食べられます。次のバスが来るまで、のんびり付近を散策したり、小腹を満たすのも良いでしょう。

新社梯田

住所:花蓮縣豐濱鄕
統聯客運1140、1145バスで新社梯田下車

4.トビウオ料理に舌鼓を打つ

新社から再びバスに乗ります。雄大な太平洋と背後に迫る険しい山を眺めつつ、豊濱の市街地を通過して、今度は花蓮県でも最南端に位置する石梯坪という集落に来ました。ここも展望台があり、美しい海の景色が見られるのですが、その一角にある小さな食堂。伊娜飛魚食堂は、定番の台湾料理に加えて、各種トビウオ料理が食べられる食堂です。私が訪れたのは平日なので空いていましたが、それでも時折お客さんが訪れて結構賑わっていました。
私が注文したのは、もちろんトビウオ料理。まずは、焼きトビウオをいただきます。しっかり下味がついて焼いてあるトビウオは、香ばしくてとてもおいしいですね。1匹がだいたい一人前でしょうか。他のお客さんも焼きトビウオを注文しています。もう一品は、飯〇。トビウオのフレークやその他のふりかけのようなトッピングがおにぎりの味を引き立てています。どちらも比較的安いので、セットで食べてみるのがおすすめです。

伊娜飛魚

住所:花蓮縣豐濱鄕港口村石梯坪118-2號
営業時間:11:00~15:30、17:00~19:00(無休)

5.長濱は若者にも注目される小さな町~まずは雰囲気の良いカフェへ

1日目の目的地・長濱に到着です。ここではまず、瀟洒な民家の一角にできたカフェ「山海人家居遊屋」にお邪魔します。ここは、台11を一本折れた住宅地の路地にある、おとぎの国の小さな家のような雰囲気の可愛らしいカフェ。店内に入ると、台湾の昔の住宅をうまくリノベしたレトロな空間が広がっています。コーヒーは、台湾ではメジャーなエチオピアですが、焙煎時にラム酒を少し混ぜて風味をつけているので、飲むときに良い香りが広がって、ほんの少し酔った気分になれます。お手製のレモンケーキも甘酸っぱさが際立っていて、とてもおいしかったですよ。

長濱に移り住む都会人が増えている?!

お店の女性はとても親切。話してみると、実は台北出身の方で、旅の途中に立ち寄った長濱が気に入ってしまい、この町に住みつき、カフェまで開店したのだそうです。長濱に移住する都会の人がいると話に聞きましたが、いきなりそのような経歴を持っている方と出会うとは思いませんでした。この町には、おもしろいことがたくさんありそうな予感です。
お店にいるときに、外は少し雨が降っていました。旅先で雨が降るとちょっと気持ちが落ち込むのですが、こういうお店でかすかに聞こえる雨音をBGMに、おいしいコーヒーやスイーツを楽しんでいると、雨音すら楽しく感じてきますし、心からリラックスできますね。

山海人家居遊屋

住所:台東縣長濱鄕16鄰156號
営業時間:13:00~17:00(無休)

小さな町にできた独立系書店

長濱には、なんと独立系書店があります。このタイプの書店は、多くが大都市の一角にあるのですが、長濱のメインストリートに、ちょこんとお店を構えた感じの可愛らしいお店。中に入ると、物静かな女性の店員さんが見守る中、ゆっくりと本をめくることができます。独立系書店なので、いわゆるベストセラー的な本はほとんどなく、個性的な品ぞろえで面白いです。特に、日本の作家の作品がたくさん翻訳されて店頭に並んでおり、日本文学好きな台湾人も結構いると実感できてうれしかったです。

書粥

住所:台東縣長濱鄕22-1號
営業時間:13:00~19:00(無休)

気まぐれ営業のバーに行ってみよう

小さな田舎町・長濱。夜になると寝静まったようになるこの町に、ひっそりと?営業しているバーがあります。しかも、営業日が不定!お店に行ってみないとやっているかどうか分からないという変わったお店です。「烤茶地(mi epah)」は、気さくなママが営む小さなバー。ビールなども置いてありますが、こちらでいただきたいのは、ママの自宅裏で栽培したお米で作った小米酒。まろやかな味わいで飲み口はさわやか。度数はそれなりにあるようですが、何倍も飲みたくなる素敵なお酒でした。

さらに、ママのおごりで、ちょっとだけ自家製ウィスキーを味見させていただきました。これがまた美味!ウィスキー特有のきつい香りや味わいがなく、口の中になじむ感じがいいですね。ママいわく「台北のような都会では、時間に縛られて決められた形で働かなければならないけど、こんな田舎でお店をやるなら、もっと自由にできると思うの。だから、もしまた長濱に来た時に、お店が開いていたら、飲みに来てね」とのこと。ママや他のお客さんと話すうちに、「また来た時に、開いているかどうかドキドキしながら店を訪れるのも悪くないな」と思える、なんとものんびりした気分の夜になりました。

烤茶地(mi epah)

住所:台東縣長濱鄕中興2812號
営業時間:不定

さいごに

いかがでしたか?日本でも台湾でもあまり知られていないスポットが次々登場し、取材している私自身もワクワクする旅になっています。この旅は、中編・後編と続きますので、お楽しみに。(最後の写真は、「烤茶地(mi epah)」の店先)

花蓮から長濱方面へのアクセス
→花蓮轉運站(バスターミナル)から統聯客運バス1140・1145番のバスに乗車。合計1日13本走っています。

 

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