【雲林 斗六】地方都市で美しい老街と数々の日本建築を巡る!

雲林 斗六 / 太平老街 – 斗六四代目麥芽酥 / 雲中街文創聚落 – 凸凹咖啡館 / 斗六行啟記念館 / 日居圖南 】

はじめに~斗六の町には日本時代の建物がいっぱい!

台湾各地に、魅力的な町はたくさんありますが、台湾中南部の雲林県を訪れる人はまだまだ少ないようです。けれども、そこには、あまり観光地化されていない素顔の台湾の感じさせてくれる町が残っています。斗六もそんな町の一つ。雲林県最大の町で、雲林縣政府も人口約10万人の中規模都市ながら全体にのんびりムードが漂う、素敵な都市です。斗六の魅力は、街のあちこちにさりげなく残る歴史スポットの数々。今回はそんな、斗六の町の見どころをのんびり回ってみようと思います。

1.斗六の街のシンボル・太平老街を歩こう

台湾には数多くの老街がありますが、太平老街がある斗六市は、古くから地域の中心都市として栄えてきました。日本統治時代の目抜き通りだった太平街にはバロック式の洋風建築が建ち並び、斗六の繁華街として大変賑わったと言います。時がたち、メインストリートを隣の通りに譲った太平老街は、人通りこそ少なくなったものの、かつての面影をかなり残したままで、いつしか斗六に来たらぜひ歩いてみたい老街として知られるようになりました。

老街を歩くと、バロック様式のファサードを残す建物をたくさん見ることができます。一つ一つのデザインや意匠を見ていると、一斗軒一軒のお店の個性が感じられて、ずっと見ていても飽きることがありません。それでいて街並みには統一感があり、いつまでも老街を往復したくなってしまいます。

老街に残る老舗はかき氷のお店に変身!

太平老街はあまり観光地化されておらず、それがかえって魅力となっている面があるのですが、観光客向けの飲食店がやや少ないのも事実。そんな中、老街でひときわ賑わっているお店を見つけました。それが「斗六四代目麥芽酥」です。この店の建物は、1926年に建てられた、築約100年の古いもの。代を継ぐたびに扱う商品は変わっていきましたが、今では、昔懐かしい駄菓子類やさっぱりした味わいのかき氷、さらに本格的な手沖咖啡も頂ける、楽しいお店として親しまれています。

かき氷やレトロなお菓子が街歩きの疲れを癒してくれます

老街は観光客を時折見かけるくらいの人出ですが、このお店だけは、次から次へとお客さんがやって来ます。日中、かなり暑い日だったので、かき氷を食べ氣来た人が多いのでしょう。今回注文したのは、ローゼルのかき氷。これが程よい酸味があって、とてもさわやかな味わいでした。夏の暑い時期にはこういうさっぱりしたかき氷もいいですよね。

斗六四代目麥芽酥

住所:雲林県斗六市太平路38號
営業時間:11:00~21:00(無休)

2.雲中街文創聚落は日本家屋の宝庫

太平老街から数分歩いた場所に、日本統治時代に建てられた木造家屋が集中している地区にたどり着きます。こちらは「雲中街文創聚落」は、日本統治時代に警察官宿舎が建ち並んでいエリアです。日本が撤退した後、台湾政府の警察官宿舎として引き続き使われ、1994年には歴史建築に指定。2014年に飲食店やアート工房、雑貨店などが入居し、公園としても活用できる文創園区として一般に公開されるようになりました。

ゆったりした雰囲気のカフェやDIY体験ができる工房もあります

今では、レトロカフェや手作り紙工房などが軒を連ね、週末を中心に多くの人でにぎわっています。市の中心部に、かなり広い敷地の文化園区が作られ、そこで日本家屋がたくさん保存・活用されているのを見ると、とてもうれしくなりますね。ここも観光客であふれかえることがほぼないので、いつ訪れても落ち着いてのんびり散歩を楽しむことができます。

凸凹咖啡館 (雲中街文創聚落内)

住所:雲林県斗六市雲中街9巷12號
営業時間:10:00~18:00(無休)

3.皇太子行啓記念の洋館が残っていた!

斗六の歴史施設は、この2ヶ所だけではありません。台湾でもかなり珍しい、皇太子行啓を記念した歴史建築もあるんです。それがその名もズバリ「行啟記念館」。ここは、1923年に皇太子(後の昭和天皇)が斗六を行啓されたことを記念して1927年に建設された洋風建築です。建設当時の名前は「斗六記念公館」。戦後は、役所などに使われてきましたが、2001年に歴史建築にして、2006年には修復を終了、「斗六行啟記念館」に名前を改めて、一般公開が始まりました。建物の中には、広いホール状の部屋があり、時期によっては芸術作品展などが開催されます。

記念館の周りにはかわいらしいお店がいっぱい

行啟記念館の周囲には、レンガ造りの小さな小屋が何軒も残っています。これらは、飲食店その他のショップとして活用されており、食事やおやつに立ち寄る人も結構いました。街の中心にありながら大通りから外れ、敷地も広くて、エリア一帯はのんびりムード。しかも、太平老街から徒歩数分で来られるので、街歩きの途中に気軽に立ち寄れるのもうれしいですね。

斗六行啟記念館

住所:雲林県斗六市府前街101號
開館時間:13:00~18:00(土日は9:00~、月曜火曜定休)

4.レトロカフェと民宿が一体化!

斗六の歴史スポットはまだまだあります。駅から徒歩10くらいの場所に位置する「日居圖南」は、日本統治時代に建てられたとある会社の社員宿舎として建てられました。その会社とは「圖南産業」。三菱グループの関連会社で雲林一帯で製紙業を営んでいましたが、この会社の木造家屋が現在まで保存され、数年前にカフェ・レストランとしてリニューアルオープンしました。

店内に入ると、そこはもう日本。オーナーさんが日本の雰囲気を再現することにかなり努力されたようで、台湾で手に入らない部品などは日本に買い付けにも行ったのだとか。そのため、日本人が見ても納得の「日本の雰囲気」を感じることができます。

ランチは予約が必要ですが、ドリンクやスイーツだけなら予約不要。この日は、昼食を別のお店で頂いたので、台湾茶をいただきました。お値段は高めですが、オーナーさんが独自のブレンドをしたお茶は、優雅な風味が感じられて、とてもおいしかったです。

こんな部屋で一晩過ごしたい!純日本風の民宿も間もなくオープン

このお店は、民宿も併設しています。オーナーさんに寝室を見せていただくと・・・そこは完全に日本の民宿です!こんな部屋で一晩過ごしたら、翌朝は日本にいると勘違いしてしまいそうです。現在は、営業開始を待つ段階なのだそうですが、カフェならともかく、古民家を使った民宿は消防法などをクリアする必要があり、さらなる修復や手入れが必要だったそうです。営業開始したら、ぜひ泊まりに来てみたいです。

日居圖南

住所:雲林県斗六市雲林路二段16巷12號
営業時間:10:00~18:00(火曜定休)※ランチは予約制

いかがでしたか?斗六の町は、歴史観光スポットとしてもなかなか魅力的だと思います。それなのに、知名度が低くて訪れる人がまだまだ少ないのは本当にもったいないです。実は、台北からのアクセスも実は悪くないんです。高鐵(台湾新幹線)の雲林駅から連絡バス(雲林までの高鐵のチケットを見せたら、運賃無料!)で20分ほどで行けます。本数も比較的多めで、台北からの日帰り旅行も十分可能です。定番の観光地は飽きた、という方は一度、隠れた魅力いっぱいの斗六に遊びに来てください。

 

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