【台北郊外の老街】山のなかの石碇と坪林を歩く

石碇

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はじめに~台北郊外にあまり知られていない老街があった!

最近は、台湾でも老街を散策する観光客が増えており、中には土日になると大混雑になる老街もあります。せっかく現地を訪れても、人込みだらけで疲れて帰って来るだけ。それなら、もっと静かな老街の散歩はいかがでしょう?1箇所目は石碇(シーディン)、2箇所目は坪林(ピンリン)。どちらも日本ではあまり知られていないと思いますが、実は魅力たっぷりの素敵な老街です。ではさっそくご紹介していきましょう。(はじめの写真は石碇の不見天街、下の写真は坪林老街です)

1-1.石碇老街~石碇ってどんなところ?

MRT木柵駅から666番のバスに乗って、約30分。静かな山あいの集落に到着します。ここが石碇集落の中心地です。石碇は人口約7,500人。かつては炭鉱を持ち、大きく栄えたこの街も、炭鉱閉山以降は徐々に衰退し、いまでは静かな佇まいを見せています。今では、豊かな自然を生かして観光にも力を入れています。

1-2.炭鉱時代を思い出させるモニュメント

石碇の町は本当に小さいです。5分も歩けば集落が途切れ、深い山道になります。今ではかつて炭鉱で栄えた痕跡はあまり見られませんが、街を貫く川にかかるモニュメントが往時を偲ばせます。川をまたぐように線路の跡が残り、中間地点辺りに小さなトロッコと鉱夫の像が見られるんです。
川沿いの道路から見上げるような高さに位置する線路跡。その向こうには、宜蘭まで続く高速道路が山中のはるかに高い場所を通過するのが見え、昔懐かしい風情と近代文明の象徴がまじりあう独特の景観を作っています。

1-3.石碇の最大の見どころ~山に張り付くようにできた老街を歩く

石碇で一番有名な見どころは、やっぱり老街です。炭鉱町として発展を続け、山にへばりつくように住宅や商店が建てられていきました。その結果、川に張り出すように建物が増えていき、台湾でも独特の吊脚樓と呼ばれる景観を残しています。
川沿いの景色もさることながら、不見天街と呼ばれるトンネルのようなアーケード街も印象的。薄暗い通りを歩くと、そこは何十年もタイムスリップしたかのような、少し怖ささえ感じる雰囲気が残っています。一応観光地ではありますが、小きれいに整備された最近の観光地に比べると、訴えかけてくるものを感じます。

老街の途中には、かなりうらぶれた古い建物が。中に入ると、そこはかつて薬局だった場所です。今は廃墟になっていますが、往時の品物が展示されていたりして、この街が繁栄していたころの雰囲気を少しだけ想像させてくれます。奥の暗い部屋は戦争中に防空壕だったところだそうで、中に入ると蒸し暑さが半端ないです。一時避難するならまだしも、この空間に住むのはちょっと耐えられない気がします。

石碇 百年石頭厝

住所:新北市石碇區石碇東街53號
開館時間:9:00~17:00(月曜火曜休館)

1-4.名物の豆腐スイーツを楽しもう!

石碇の名物は豆腐料理です。隣町の深坑のように臭豆腐が有名なわけではなく、それ以外のさまざまな豆腐料理が楽しめるお店があります。そして、定番の豆腐料理以外にも、豆腐スイーツも楽しめます。
老街の入口付近のあるスイーツ店「 陳記豆腐養生生恬點 」には、実に様々な豆腐スイーツが売られていて、店内で食べることもできます。私が今回挑戦したのは、豆腐チーズケーキと豆乳スポンジケーキ。どちらも豆腐の感触を残しつつ、スイーツとしての甘さ、おいしさも十分に感じられました。一つ一つはそれほど大きくないので、気に入ったケーキを2~3個食べても大丈夫かもしれませんよ。

陳記豆腐養生生恬點

住所:新北市石碇區石碇東街77號
営業時間:10:00~18:00(原則無休)

2-1.山の向こうにあるお茶のふるさと~坪林を歩く

石碇からさらに山を一つ越えた場所、次に山を越えればもう宜蘭という場所に、坪林の町があります。ここはかつて、台北と宜蘭を結ぶ街道沿いの町として発展し、特に茶業が盛んな街として知られています。人口7,000人弱の街のほとんどが山林。石碇から道路もありますが、路線バスのアクセスはなく、MRT新店駅からのバスが主なアクセスとなっています。高速道路経由の923番バスと山間部を走り抜ける緑12番バスの2路線があり、本数は少ないものの、新店地区(始発のバス停はMRT大坪林駅)から宜蘭縣の羅東へ行く高速バスも坪林に一部立ち寄ります。

石碇よりもさらに山深い場所にある老街。こちらもさっそく歩いてみましょう。

2-2.老街はいつも静かで、のんびり歩くのに最適

茶業が盛んな坪林。静かな老街には何軒ものお茶屋さんがあり、多種多様なお茶やお茶を使ったスイーツなどが販売されています。今回私がお邪魔した「滴滴香」は、そんな老街の中のお店の一つ。ふらっと店内に入ると、とにかくお茶に関する商品であふれています。興味を引いたのは、お茶のアイスクリーム。お茶の風味がふんだんに使われていて、たったの50元。これなら、気軽にお茶の雰囲気を楽しめますね。
この店では、お土産になりそうなお茶スイーツをいろいろ売っていたので、こちらを買い求めて自宅で坪林の風情をもう一度楽しむのもよいかもしれません。

滴滴香 (DI DI SHIANG)

住所:新北市坪林區坪林街34號
営業時間:9:00~19:30(原則無休)

2-3.お茶の博物館なのに地域の自然も学べる~茶業博物館

坪林には、老街だけでなくお茶に関する博物館もあります。川を渡った向こう岸に建つ近代的な博物館は、坪林だけでなく、台湾全土のお茶がさまざまなアプローチで学べるようになっている面白い博物館です。ビジュアルで分かりやすく説明するだけでなく、たとえばお茶のにおいをかぎ分ける体験コーナーなどもあって、子どもでも楽しくお茶に触れられるようになっています。

この博物館はまた、自然豊かな坪林の動植物なども丁寧に紹介されており、自然好きの方なら何時間でも楽しめるような充実した展示になっています。館内はとても広く、土日でもゆったり鑑賞できるので、老街から少し足を延ばして来てみてください。

坪林茶業博物館

住所:新北市坪林區106乙縣道
開館時間:9:00~17:00(月曜定休、土日は~17:30)

2-4.静かな集落にひっそりと息づく新しいカフェ

山あいの小さな町・坪林では、かつては地味な小吃や売店の類しかありませんでした。それはそれである種の趣を感じますが、やはり1軒や2軒はおしゃれなカフェがあると嬉しいですよね。坪林には2年前に開店した素敵なカフェがあります。

老街の一角にあるレトロな外観の建物。この店「坪感覚」は、古い建物を上手にリノベして、おしゃれでレトロ感あふれるカフェ・レストラン。地元の文山包種茶をはじめとした各種の台湾茶、コーヒー、お茶を使ったスイーツなどがいただけます。さらに、メニューなしのお任せ食事セットもあり、地元の食材をふんだんに使った料理が楽しめるとのこと。私は、ティータイムに訪れたのでコーヒーと地元のお茶を使った抹茶スイーツのみ頂きましたが、次回訪れるときは、こだわりの料理にもトライしてみたいと思いました。

坪感覚

住所:新北市坪林區坪林街12號
営業時間:11:00~17:00(火金定休、土日は~19:00)

さいごに

いかがでしたか?日本ではあまり知名度がない2カ所の老街ですが、実は自然に囲まれた土地で老街歩きやカフェ・スイーツ・食事などを気軽に楽しめる、隠れたおススメ老街なんです。幸い交通アクセスもそれなりに便利で、帰りのバスの時間をそれほど気にせず遊びに来ることができます。有名でいつもにぎわっている老街や夜市を訪れるのも楽しいですが、こういう隠れ家的な魅力スポットにもぜひ来ていただきたいと思います。(最後の写真は、坪林のカフェ「坪感覚」のレトロな外観)

 

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