【新化老街】台湾南部で一番美しい老街を見に行こう!

台南 新化

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はじめに

台南郊外に新化という町があります。人口は約4万人の比較的小規模な町なのですが、この町には日本統治時代の雰囲気を残す建物がたくさん残っていて、街歩きにはかなり楽しい場所になっています。私が思うに、台湾南部で一番美しい老街はどこ?と聞かれたら、迷わずに「新化」と答えるでしょう。観光地としてはまだまだ有名な場所ではありませんが、実はとてもお勧めしたい町・新化。それでは早速、街の探索を始めてみましょう。(トップ写真は、バロック式の外観の建物が並ぶ新化老街)

1.まずは老街を散策しよう~新化老街

新化のメインストリート・中正路。この通りには、日本統治時代に長い騎樓がつくられ、今でもバロック様式の外観をもつ商店が軒を連ねています。新しく修復された建物も多いようですが、外観に統一感があり、昔懐かしい趣を感じながら散歩ができます。

以前から、美しい街並みを楽しめる新化の老街でしたが、最近では、古びた建物を修復して、きれいに化粧直しをしたり、統一感のある看板をつけたりして、魅力も増大。しかも、多くのお店が現役として活躍中なんです。最近では、老街にもテナントがよく入るようになっていて、シャッターを下ろしたままのお店は少ないです。

老街のカフェでひと休みはいかが?

新化老街には、レトロなカフェもあります。「新化老街咖啡」は、老街のど真ん中にある小さなカフェ。ここ数年のリノベカフェは、非常におしゃれなところが多いのですが、このお店は、素朴な感じが親しみやすくて、老街のさんぽの途中でふらっと立ち寄りたくなる感じがします。

新化老街咖啡

住所:台南市新化區中正路421號
営業時間:9:30~18:30(月曜定休)

2.日本統治時代の建築物がたくさん残っている!

新化には、日本統治時代に建てられた建築物がたくさん残されています。たとえば、台湾各地で保存が進んでいる武徳殿。日本統治時代の武道場の建物が、ここ新化でも残されていて、現在でも内部を見学することができます。建設されたのは1936年。終戦までは、警官や軍人、学生たちの武道練習場として使われ、2006年になって歴史建築としての指定を受け、本格的な修復・保存が行われるようになりました。

床が跳ねる!工夫が凝らされた武徳殿の建物

新化武徳殿の特徴は、床面に弾力を感じる部分があることです。実は床下にばね構造が設置され、練習で人が倒れたときなど、衝撃をある程度吸収して、けがを防ぐ目的があったそうです。武徳殿に来たら、床面の弾力を確かめてみて下さい。ぴょんぴょん跳ねなくても、弾力を感じられるようになっていますよ。

新化武徳殿

住所:台南市新化區和平街53號
開館時間:9:00~12:00、13:30~17:00(月曜定休)

日本時代の公務員宿舎がさまざまなショップや工房に大変身!

武徳殿があるエリアは、「大目降文化園区」と名付けられ、文化保護エリアになって追います。武徳殿に隣接する場所には、2連棟の構造になっている日本家屋が数軒残されています。現在ではきれいに修復されており、ドリンクショップや雑貨店、そして最近ではバーも開業したようです。老街が名物の町は、夜になると見るところが亡くなってしまうことが多いのですが、新化では、観光の跡、ゆっくりバーでお酒を楽しむこともできそうですね。

このような歴史地区の中に、「大目降故事館」という施設があります。こちらも日本時代も木造宿舎を回収したスポットなのですが、期間ごとに地域の芸術家が工房を開き、作品を展示・販売するようになっています。私が訪れたときも、工芸家の方が作業を行っており、快く内部を見学させてくれました。歴史建築のリノベ施設で開かれる作品展や工芸展は、小規模なものが多いのですが、それだからこそ、地域に根を張って活動をしている作家さんの作品に出会うことができて、とても楽しいです。

大目降故事館

住所:台南市新化區和平街29號
開館時間:11:00~17:00(土日10:00~、月曜定休)

3.日本時代の役所がおしゃれなレストランに生まれ変わる!

私は何度も新化の町を訪れましたが、今回はじめて、日本統治時代の街役場の建物を活用したレストランにお邪魔しました。「街役場古蹟餐坊」は、日本統治時代の年に建てられた新化街役場(市役所)の建物を保存・修復して、カフェ・レストランとして再活用しているスポットです。ランチやディナーのコース料理が高そうだったので、今まで入るのをためらっていたのですが(笑)、下午茶(アフタヌーンティー)の時間帯なら、ドリンクやスイーツだけで利用することもできそうな感じです。というわけて、14時すぎ、下午茶の時間になって、店内に入りました。

歴史建築でアフタヌーンティーを楽しむ

店内は、2階建ての建物が吹き抜けになっていて、かなりゆったりした空間になっています。驚いたのは、日曜日とはいえ、午後2時すぎにたくさんのお客さんがいたこと。町では、ちょっとおしゃれなレストランとして知名度が高いのかもしれません。カフェ利用グループも複数いましたね。ということで今回注文したのは、アメリカンコーヒーとチーズケーキです。なかなかおいしくて、カフェ利用でも十分楽しめるお店であることが分かりました。

街役場古蹟餐坊

住所:台南市新化區中正路500號
営業時間:11:00~21:30(無休)

4.子供用図書館もレトロ?

さて、新化の町では、図書館でもレトロを感じることができます。日本統治時代に建てられた公会堂が、現在でも修復・保全され、なんと現役の図書館として使われているんです。図書館本体は、新しい建物になっていますが、青少年向けの図書が置かれ、自習室も完備した青少年図書館は、旧公会堂の建物が使われています。一般に日本統治時代に建てられた公会堂の建物は、内部が広く、天井が高いので、ゆったりとして空間になっています。内部に入ると、現代の図書館とは異なるゆとりを感じます。こんなレトロな空間なら、勉強もはかどるかもしれませんね。

新化區図書館 (旧新化郡公会堂)

住所:台南市新化區中山路132號
開館時間:8:00~20:00(土日~17:00、月曜定休)

5.街角の小吃で牛肉湯をいただく

街歩きに疲れたら、食事も楽しみましょう。新化はそれなりの町の規模なので、食事処はたくさんあります。おいしそうな料理はいろいろありましたが、せっかくですから台南名物の牛肉湯を食べてみましょう。新化には10軒以上の牛肉湯の小吃がありますが、どれも小規模で、特に有名なお店はなさそうです。今回お邪魔したのは「阿秀牛肉湯」。ごく普通の牛肉湯食堂です。

小さなお店に入り、早速、牛肉湯を注文します。牛肉湯といえば、有名な店は午前中から行列ができますが、このお店は、午前中だけでなく、夕方から夜にかけても食事ができるので、特に並ぶこともなくゆっくり食事ができます。台南の各地方には、特に観光客が訪れるわけでもない、無名のローカル牛肉湯食堂がたくさんあります。こういうお店にふらっと立ち寄ってみるのも楽しいですよ。

阿秀牛肉湯

住所:台南市新化區中山路339號
営業時間:10:00~14:30、17:00~22:30(無休)

いかがでしたか?新化は小さい町ですが、街歩きの魅力がいっぱいの街でもあるんです。台南からバスの本数も多く、比較的簡単に訪れることができる新化。台湾南部の街歩きにいらした際は、ぜひ新化にも足を運んでみて下さい。

 

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