【 基隆 展望スポット / 基隆塔 / 信二路防空洞 / 太平青鳥 / 泰舎泰式料理 基隆店 】
目次
はじめに
台北からバスや電車で1時間以内で来られる港町・基隆。夜市やカラフルな街並みなど魅力いっぱいの町ですが、この基隆に新たな見どころが増えました。しかも、いずれも市街地を眺められる絶景スポットなんです。今回は、アクセスも良く、気軽に訪れられるこれらの施設をご紹介します。
1.基隆の新名所!基隆塔(基隆タワー)にのぼってみよう!
最近誕生した基隆の新名所といえば、何といっても「基隆塔(基隆タワー)」でしょう。昨年(2023年)12月にオープンした、基隆の市街地を一望のもとにできるタワーです。基隆市内を見下ろすことができる展望施設はこれまでもいくつかあったのですが、このタワーは駅からのアクセスも良く、だれでも手軽に街の展望を楽しむことができます。
私も基隆に観光の目玉となるタワーができるという話を以前から聞いていたのですが、どこに建設しているかずっと分からず、一般公開が始まってから、市街地の中心部にできたことを知って驚きました。私が基隆街歩きでちょくちょくお邪魔しているエリア(基隆港や市政府の付近)のすぐ近くでひそかに工事が進められていたんですね。オープン後は、街の観光名所として知名度が上がり、訪れる人も増えているようです。
展望階へは直通エレベーターでラクラク
では実際に、タワーに上ってみましょう。路地裏の細い道を上がっていくと、エレベーター乗り場に着きます。入館料は無料!〇〇タワーと名の付く施設は有料(しかも結構高い)のところが多いのですが、こちらは良心的です。暑い時期が多い台湾では、展望施設に上るのも一苦労です。エレベーターがあれば、誰でも気軽に展望を楽しめるのでありがたいですね。
ただし、土日のピーク時は混雑して、エレベーター待ちの行列ができる可能性があります。週末に基隆塔へ出かける場合は、少し時間に余裕を持っていく方が良いですね。
基隆の市街地が一望のもとに!
しばらくしてエレベーターに乗り込み、一気に展望階に到着します。エレベーターを降りると、そこには海と山に囲まれた基隆市内の眺望が!柵はきちんと張り巡らされていますが、ちょっとスリリングです。高所恐怖症の方は、ちょっと怖く感じるかもしれません。
基隆塔は、クレーンのような形をしています。これは基隆の産業の象徴である港湾のクレーンを模したものともいわれており、展望台からは、実際に港のクレーンがたくさん建ち並んでいる様子もじっくり見ることができます。
私はまだ体験していませんが、夜遅くまでタワーが営業しているので、基隆の夜景を堪能することもできると思います。廟口夜市で屋台グルメを楽しんだ後、こちらに来るのもおすすめです。
基隆塔
住所:基隆市中正區義二路128號
開館時間:10:00~22:00(月曜定休)
日本時代の防空洞も見学してみよう!
基隆塔のすぐ近くには、日本統治時代に建設された「信二路防空洞」があり、これも基隆塔のオープンに合わせて一般公開が始まりました。中に入ると、よくある民家の裏山に作られた防空洞よりもかなり大掛かりな穴が掘られたことが分かります。こちらも見学しに来る人が結構いました。基隆塔とセットで観光するパターンが浸透してきたのかもしれません。
あと、防空同の内部は、ところどころ天井が低いところがあり、油断すると頭をぶつけることがあります。ヘルメットが用意されているので、不安な方はヘルメットを利用するとよいでしょう。
信二路防空洞
住所:基隆市中正區信二路284號
開館時間:10:00~18:00(月曜定休)
2.廃校の小学校を大胆リノベ!書店とカフェと展望台が合体した文化施設が面白い!
基隆駅から基隆塔とはちょうど逆の方向にある高台に、これまた基隆の町を見下ろすことができるスポットがあるんです。それが「太平青鳥」です。この施設は、もともと太平國小(小学校)という学校でした。この学校が廃校になったとき、残された建物を生かせないか、ということで書店やカフェ、展望台などを兼ね備えた施設を造る計画が持ち上がりました。
1階:個性的な本が並ぶ書店と、コーヒースタンドもあるおしゃれな空間
まずは、一階。建物の中に入ると、そこはゆったりした空間の書店になっています。品数は多くありませんが、お土産等も売っていますよ。片隅にはカフェコーナーもあります。飲食用の座席もあるので、こちらでコーヒーブレイクをしても良いかもしれませんね。また、靴を脱いで入る児童館のような書籍閲覧コーナーもあり、座ってみたら心地よくて、しばらくそこでぼうっとしていました。
2階:個性派書籍コーナーにティーハウスも。木造の小さな椅子で休憩をしよう
次に2階です。こちらにも書籍が陳列されていますが、ラインナップはかなり個性的。基隆に関する書籍も置かれていますよ。そして最近、お茶飲料を販売するカウンターができました。お店を出しているのは「京盛宇」というお茶屋さん。一人分ずつ丁寧に煎れるお茶はなかなかおいしかったですよ。2階の座席は、どれも昔の学校で使われていた木の椅子です。懐かしい椅子に座って、ひと休みしましょう。
3階:市街地を眺める展望台、そしてビールカウンターができていた!
3階は当初から展望台になっていました。いまでも基隆の市街地が眺められるのですが、この階にもお店が入っていました。売っているものは本のほかにビール。お酒が好きな方は、こちらでお酒を飲みながら外の展望を楽しむこともできますよ。
「太平青鳥」へは、基隆駅から急坂を登っていかなければならないのですが、目的地までは山の斜面に張り付くように建ち並ぶ住宅地を縫うように進んでいくので、ちょっとした探検気分で歩いていくことができます。
太平青鳥
住所:基隆市中山區中山一路189巷135號
開館時間:10:00~18:00(月曜定休)
さいごに~オマケ情報
岸田文雄首相が内閣総理大臣に就任したころ、首相の曾祖父が経営にかかわっていた「岸田呉服店」の建物が、今でも基隆の町に残されています。赤レンガ造りの瀟洒な洋風建築。この建物が話題になったころは、イタリアンレストランでしたが、現在は高級タイ料理レストランになっています。お店が変わっても、日本統治時代の洋風建築が引き続き活用されるのは、嬉しいことですね。
いかがでしたか?基隆は夜市で食事をしてすぐ帰るだけではもったいない、面白い町だと感じていただけたと思います。天然の良港を中心に発展してきた基隆。この街並みをぜひ、いろいろな角度から楽しんでいただきたいと思います。
泰舎泰式料理 基隆店
住所:基隆市中正區信二路290‐1號
営業時間:11:00~15:00、16:30~21:00(無休)
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