【花蓮県】自然の見どころ〜七星潭、鯉魚潭、七七高地

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はじめに

4月3日の地震で少なからぬ被害を受けた花蓮ですが、徐々に復興が進み、タロコ溪谷以外はほぼ通常通りに観光を楽しめるようになりました。もしかしたら、「タロコに行けないのはちょっと・・・」という方もいるかもしれませんね。でも心配しないでください。花蓮県内にはタロコ以外にもおすすめできる景勝地がたくさんあるんです。今回は、それらのスポットを訪れて、台湾東部の自然を満喫したいと思います。現地のカフェも何軒か紹介するので、そちらも参考にしてくださいね。(トップ写真は、背後に清水断崖を望む七星潭の風景)

1.花蓮で海岸の景色を楽しむならここ!~七星潭

花蓮で海岸の景色を楽しむなら、一番のおすすめは七星潭でしょう。花蓮の市街地からも比較的近く、目の前には太平洋が広がり、北の方角には、険しい地形が続く清水断崖が見えます。この辺りは、海岸線が弧を描くように長く続いており、眺めは抜群。寄せては返す波の音を聞いていると、時のたつのを忘れてしまいそうです。

この七星潭、一見すると海水浴に向いているようですが、実は遊泳禁止なんです。というのも、花蓮付近は海底がすぐに深くなり、波がかなり荒いんです。なのでよく見ると、砂浜はほとんどなく、海岸沿いはずっと小石ばかり。海で泳ぎたい方にとっては少し残念ですが、みんな海をのんびり眺めたり、海浜公園の中にある屋台で軽い食事をとったりして、この絶景を楽しんでいます。

ちょっとスリリング!昔の軍事要塞の跡を歩いてみよう~四八高地

七星潭の近くには、意外なことに軍事遺跡があります。それが四八高地です。花蓮は日本統治時代から空軍の飛行場があることで知られ、太平洋戦争末期には、米軍の上陸を警戒して、七星潭エリアの海岸地区に要塞を建設しました。戦後は軍用地として管理されてきましたが、約10年前に一般の観光客に開放されるようになりました。地中に作られた長いトンネルを抜けると、そこには太平洋の絶景が。ちょっと複雑な気分になりますが、七星潭のすぐ近くには軍民共用の花蓮空港があり、頻繁に軍用機が飛び交っています。こういった状況も台湾が長く置かれた状況を学ぶ良い材料になるでしょう。

【アクセス情報】(七星潭・四八高地ともに同じ)
最寄りのバス停:七星潭
花蓮からのバス路線:花蓮轉運站(バスターミナル)から台湾好行バス310路線で約20分。1日10本。

2.台湾東部の日月潭?~手軽に湖畔サイクリングが楽しめる鯉魚潭

花蓮のバスターミナルからバスで約1時間。花蓮の西側にそびえたつ中央山脈の山懐にぼつんと存在する堰止湖です。面積は約100ヘクタール。付近に大きな集落や観光施設がなく、湧水の影響もあり、水質は良好。いつ訪れても、きれいな湖の風景を楽しむことができます。最近では、夏に蛍を見に来る観光客も多いようで、花蓮県内でも人気の観光スポットになっています。

鯉魚潭で一番の楽しみは、湖の景観。ここに来たら、ぜひ自転車を借りて、湖を一周してみましょう。観光センターや近くのレンタサイクル屋さんにたくさん自転車があるので、特に予約なしでも自転車を借りることができます。

日月潭よりも簡単に湖を一周できます

今回私は、観光センターの近くにある「佑嘉單車出租」というレンタサイクル店で自転車を借りました。借りたのはママチャリ風のギアが三段くらいある自転車。湖畔には特に険しい勾配もないので、こんな感じの自転車で十分です。

さあ早速、湖一周のサイクリングに出発しましょう。途中、湖の視界を遮るポイントは少なく、どこからでも違う角度の湖と背後の山々の景色を楽しむことができます。時折ウォーキングをするご年配の方のグループと出会います。そう、鯉魚潭は、2時間くらいで歩いて一周できるんです。湖畔の南半分は車は通行止め。自転車や徒歩で湖を一周するには有難い措置ですね。ちなみに、湖には貸しボートもあります。こちらは観光案内センター付近の湖岸で借りることができるので、あわせて楽しんでみてはいかがでしょうか。

佑嘉單車出租

住所:花蓮縣環潭北路1號
営業時間:8:00~18:00(無休)

湖を眺められるカフェでひと息

鯉魚潭は、宿泊施設こそほとんどありませんが、カフェやレストランなどの休憩施設は充実しています。例えば、こちらのカフェ「黒屋cafe」は、小さいお店ですが、店内からの眺めはよく、窓際のカウンター席に座ると、湖や湖畔を行きかう人々の姿をのんびり眺めながらひと休みすることができます。もし店内の座席が埋まっていても、持ち帰りにして湖畔でゆっくりコーヒーを飲んだり、スイーツを食べたりしても良いですね。ベンチはあちこちにあるので、気が向いたときにすぐに休憩できますよ。

【アクセス情報】
最寄りのバス停:玉山神学院(鯉魚潭バス停よりも観光センターに近いです)
花蓮からのバス路線:花蓮轉運站(バスターミナル)から1139路線で50分~1時間、1日10本(日中は2時間に1本程度です)

黒屋cafe

住所:壽豐鄕池南一路27之1號
営業時間:10:00~16:00(無休)

3.花蓮でもかなり穴場の絶景ポイント~七七高地

七星潭と鯉魚潭は、花蓮県の観光地の中でもかなり有名の方に入りますが、次に紹介するスポットはかなり知名度が低いです。七七高地は、花蓮の市街地の南に位置する小さな岬です。ここも四八高地同様、かつては花蓮を防御するための軍事監視施設がたくさんありました。台湾では、島や岬の先端部分は軍事的な要衝になることが多く、かつては自由に立ち入ることができませんでしたが、今では軍関係の現役の施設はほぼなくなり、廃墟となったエリアがちょっとワイルドな散歩道になっています。

穴場の絶景ポイントに到着!

バス停から歩いて約15分。岬の先端部分に着きます。ここは小高い丘になっていて、目の前には太平洋や花蓮の町が一望のもとにできます。周囲には視界を遮るものがほとんどないので、背後の山並みや農村、大きな川の雄大な景色も楽しめますよ。七星潭や鯉池潭はきちんと整備された観光地ですが、こちらは観光地として売り出しているわけではなさそうで、ちょっと冒険気分が味わえます。

キャンプ場併設の絶景カフェで海風に吹かれて一休みしよう

そんな隠れた景勝地、七七高地。この美しい景色に惹かれたのか、キャンプができる宿泊施設が海岸沿いにありました。台湾でもキャンプは手ごろな宿泊レジャーとして人気があり、キャンプサイトには何組もの家族連れがいました。こんな宿泊施設の中に、なんと誰でも入れる展望カフェがあります。それが「海中天海景咖啡」です。ここはカフェコーナーが太平洋に面していて、雄大な海の景色を堪能しながら、コーヒーや食事を楽しむことができます。キャンプサイトの利用客も、ここを利用するのでしょう、意外とメニューが豊富で、ここで軽いランチを楽しむのみ良いかもしれません。

最寄りのバス停:七七高地

花蓮からのバス路線:花蓮轉運站から1140、1145路線に乗り約30分。1日13本(日中は1時間に1本程度)

海中天海景咖啡

住所:壽豐郷大橋36之11號
営業時間:10:30~22:00(無休)

さいごに

いかがでしたか。たしかにタロコ渓谷は険しく雄大な景色が続き、とても魅力です。しかし、それ以外にもぜひ訪れたい自然景観スポットはたくさんあります。これから花蓮を訪れるときは、ぜひこれらの見どころにも足を伸ばしてみて下さいね。どこも、路線バスで行くことができるのも嬉しいところです。帰りのバスの時間だけしっかりチェックして、それぞれのスポットをお楽しみください。(最後の写真は、七星潭で軒を連ねる屋台)

 

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