【台北 公館】歴史的建造物が多い 国立台湾大学を散歩しよう!

国立台湾大学

【 台湾大学 / 臺灣大學校史館 / 臺大出版中心校史館書店 / 臺大農場農産品展示中心 / 小木屋鬆餅台大店 / 磯永吉小屋 】

はじめに~観光も楽しめる台湾の最高学府

台北には数多くの観光地がありますが、観光客向けの施設ではないものの、旅の途中に訪れたくなるスポットもあります、その代表例が「台湾大学」ではないでしょうか。台湾の数ある大学の中でも、歴史的建造物が多く残り、個性的なショップや日本と台湾の絆を感じさせる施設もある、かなり興味深い大学なんです。純粋に観光地として楽しめる台湾大学。今回は台湾屈指の名門大学でありながら、地域の人々にも親しまれ、観光客も呼び寄せるこの大学をさんぽしてみたいと思います。

1.台湾大学はどんな大学?

台湾大学の前身は、日本統治時代の1928年創立の台北帝国大学(たいほくていこくだいがく)。日本で七番目の帝国大学であり、医学、農学をはじめとする当時の最先端の研究が行われた場所でもあります。戦後は中華民国政府に接収され、「国立台湾大学」として引き続き台湾の学問研究をリードし続けました。このように長らく台湾の最高学府と称されてきた台湾大学ですが、キャンパスはとても広く、ゆったりとした雰囲気が感じられます。

2.日本時代の旧図書館の建物がすばらしい!

では、大学の構内を歩いてみましょう。正門からほどなく左手に見えてくるのが校史館です。ここは開校翌年の1929年に建設された旧図書館で、現在は、台湾大学の歴史を紹介する校史館(資料館)として使われています。

大学の歴史を学んで、当時の雰囲気も体感できます

校史館は2階にあり、内部はかなり広いオープンスペースになっています。そこに、台北帝国大学時代からの大学の歴史がかなり詳細に紹介されており、ここをじっくり見学するだけで、台湾大学の歴史の概略は学べそうですね。台湾大学の学生も多数参加した野百合運動やひまわり運動などの学生運動を紹介するコーナーもあって、少し驚きました。

校史館の一角には、立派な机と椅子が置かれ、かつての図書館の様子を再現していました。こんな環境で勉強したら、やる気が出るかもしれませんね。また、校史館に隣接する建物は大学の人類学博物館になっており、こちらでは台湾の原住民についての紹介されています。

臺灣大學校史館

住所:台北市中正區羅斯福路四段1號
開館時間:9:00~17:00(日曜・月曜定休)

大学オリジナルグッズを売るお店もありました

校史館の向かい側には、大学の様々なグッズを販売する売店もありました。シックで落ち着いた雰囲気の店内では、文房具からエコバッグ、Tシャツなどのアパレル製品、さらには大学で出版された書籍など、品ぞろえがとても充実しています。デザインが良いものも多いので、台湾のお土産をここで買っても良いかもしれません。日本の受験生の皆さんには、台湾大学の鉛筆やボールペンなどお勧めですよ。注意してほしいのは、土日が定休日であること。週末を避けてお越しください。

臺大出版中心校史館書店

住所:台北市中正區羅斯福路四段1號
開館時間:9:00~17:00(日曜定休)

3.大学オリジナルの牛乳はいかが?

台湾大学のオリジナル商品は、鉛筆やTシャツだけではありません。大学の農学部が構内でさまざまな作物を育てており、その一部を商品化して販売しています。「臺大農場農産品展示中心」は、さまざまな食品や飲み物などが売られており、牛乳やアイスクリーム、パンなどはヒット商品になっています。購買所の前には、フレッシュな牛乳やアイスを買い求める人たちで行列ができることもしばしばです。

牛乳やパンを買って小休止もできる

私は実際に、牛乳を飲んでみましたが、比較的濃厚な味わいで、とてもおいしかったです。メロンパンも買ってみました。こちらも手ごろな値段で素朴な甘さ。次回はもう一つの看板商品、アイスクリームにもトライしてみたいです。

臺大農場農産品展示中心

住所:台北市中正區羅斯福路四段1號
営業時間:8:00~18:30(土日は9:00~18:00)

4.もともとは大学生向け?有名なワッフルのチェーン店もあります

台湾の都市部で少しずつ知られるようになってきた、ワッフルチェーンの「小木屋鬆餅」。このチェーンは、もともと大学生をターゲットに、いろいろな大学の構内で開店したのだそうです。実は私はこれまで、小木屋のワッフルを食べたことがなかったのですが、今回イチゴ味のワッフルを食べて、おいしさとボリュームに感激しました。メニューも豊富で、食事向けのおかずワッフルもあるのだとか。お店は、まるで小さな山小屋のような雰囲気でかわいらしいです。大学構内を散歩してお腹が空いたら、ここで腹ごしらえをするのも良いですね。

小木屋鬆餅台大店

住所: 台北市中正區羅斯福路四段1號
営業時間:9:30~19:00(無休、土日は~18:30)

5.台湾蓬莱米の父・磯永吉の研究室を見学しよう

台湾大学(台北帝国大学)には、数多くの日本人研究者が足跡を残していきましたが、その中でも特に名高い研究者の一人が、磯永吉博士でしょう。蓬莱米の研究など、台湾の農業発展に大きな功績を残した磯博士が研究にいそしんだ、旧高等農林学校(のちの台北帝国大学)の農業研究作業室が、現在でも残っており、博士の業績を示す資料や、当時の貴重な研究道具などが展示されています。

当時の雰囲気がそのまま残っていて大感激!

中に入ると、そこはもう戦前の昭和。貴重な展示の数々にも驚きますが、来年で築100年を迎える老建築が、当時の様子をかなり残して保存されていることに感激しました。日本語版の記録ビデオもあって、常駐しているボランティアの方にお願いすると見せてもらえます。
磯永吉小屋の目の前には、なんと農場がありました。ここで現在でも農業に関する様々な研究が行われているのでしょう。

磯永吉小屋

住所:台北市大安區基隆路四段42巷
開館時間:9:30~12:00、14:00~16:30(水曜・土曜・日曜のみ営業)

いかがでしたか。大学と言っても構内は出入り自由で、レトロな建築や池や農場などののんびりした雰囲気も満喫でき、ちょっとしたピクニック気分を味わえます。公館駅の近くには夕方になると多くの学生でにぎわう公館夜市があります。若者が好むような安くておいしい料理を楽しむことができるので、こちらも楽しいですよ。交通アクセスも便利な場所にあるので、台北旅行の際、ぜひ台湾大学にも足を伸ばしてみて下さい。


 

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