台湾ストーリー台湾の「今」を伝える情報マガジン

【 白晝之夜 2020 / Nuit Blanche / 台北ポップミュージックセンター / White Current Market / NANGANG POP UP MARKET / 台湾 文化 / 台湾 アート 】

（日本語翻訳＝Peggy、Kotaro）

白晝之夜 2020 〜 12時間限定イマージョン体験 ー アートナイト

Nuit Blanche 2020は、フランスのパリで立ち上げられ、毎年10月の最初の土曜日にアートナイトが開催されています。
台湾では2016年に大稲埕旧市街で、2017年に公館エリアで、2018年に中山北路エリアで、2019年に大直エリアで開催され、今年はタイパワー（台湾電力）が「白晝之夜 2020」を南港で行いました。
中秋節の連休の間、ビジュアルインスタレーション、パフォーマンス活動、クロスドメインの作品など、この日限定の眠れぬ夜のアートフェスティバルの没入体験に参加しました。
台北 東区の再開発計画が幕を開け、台北ポップミュージックセンターの鉄のカーテンは、台湾 の連なる山峰をコンセプトに表現されています。虹色の光と夕日を使うことで、人々の「黒郷 (Black Country)」という既定概念を反転させました。

タコの侵略 / Tentacles Filthy Luker / United Kingdom

台湾鉄道、台湾新幹線、MRTがターミナルとする南港駅の隣にある駐車場には、大きなビジュアルインスタレーションが立てられました。「タコの侵略」はちょっとした映画のプロットのように、独特のストリート落書きのような外観を示していて、思わず笑みがこぼれます。

デジタル巨石モニュメント / DataMonolith / OUCHHH / Turkey

トルコのニューメディア アートチームは、AIを使用して考古学的抽象暗号を翻訳し、流動的な歴史的意味合いとデジタルイメージを作成しました。過去と未来の交錯するタイムラインに破壊と革新を反映させ、テクノロジーが人間社会に与えた影響を考えるように、観る者を導きます。

タイパワー電気修理所 － 初めてのユニークなオープンツアー

「守る」ことを使命とする電気修理所は、まるで遊牧民のように、あらゆる有事を想定してゲリラ戦を行います。 淡々とした彼らの案内からは、修理の難しさや危険性が垣間見え、油と汗にまみれているかもしれませんが、電気で街を守ろうという意志は片時も変わりません。

革新のソフトパワー

3年～40年にわたって現場で働いてきた社員の解説で仕事内容を理解し、普段は立ち入り禁止のエリアにも入り込んでスタッフだけの時間を十分に体験することができます。 また、限られた資源の中で、輸入品を代替し、現地のニーズに合った機械を生産する台湾人の柔軟性と新しい発想に感銘を受けました。

外壁のインストールアート ー 台湾電力のロゴマーク

1946年、日本統治時代に生まれた台湾電力株式会社が台灣電力股份有限公司（タイパワー）に再編されました。翌年にロゴが変更され、現在は台湾最大の電力会社となっています。ホワイトカレントマーケットやストリートパフォーマンスを歩き回り、分離帯に座って小吃を味わいながら、時々デザインが切り替わるLOGOを見上げ、そよ風を楽しみます。

周辺の市場 ー ホワイトカレントマーケット / White Current Market / 南港 ポップアップマーケット / NANGANG POP UP MARKET

夜空の光の下、世界各国のアーティストたちがそれぞれの哲学や人生の物語を映し出していて、ナイトマーケットの喧騒の中でクリエイターの哲学的な渦に巻き込まれます。各屋台には、出店者から手作りのセレクションと厳選された小吃が集められ、イベントへのオマージュとなっています。

インサイド-アウト-プロジェクト / Inside Out Project – Nuit Blanche Taipei 2020

写真の色は時間の経過と共に変化しますが、心へのインパクトは残ります。アートが世界を変えることができると信じているフランスのストリートアーティスト「JR」は、派手なパッケージは使わず、恵まれない人達のために最も直接的な態度で、グラフィックアートの背後にあるストーリーを想像できるようにしました。激しく咆哮するストリートスポーツの代わりに、穏やかな決意の力で国民の意識を目覚めさせる「インサイド-アウト-プロジェクト」を開始しています。工場の外壁には、タイパワーのスタッフの大きな肖像画が202枚あり、みんなの電気を守る使命、それぞれの家族が残した光、台湾の産業の鼓動を表しています。

雁の作戦アクション / Wild Goose Queue Action

グラフィックや映像のクリエイターは、タイパワーのロゴの雷と円の要素を電子描画で再現し、工場を現代的なSFイメージに変身させました。 石炭火力発電から省エネ・低炭素化まで、未来の持続可能なエネルギーで新たな地平を切り開いていくことが期待されます。

最後に

中秋の満月の夜、私が目にしたのは分岐点ではなく、折衷的な混ざり合いです。 白昼と闇夜はもともと一体であり、過去から失われた痕跡の再生、既存のルートから特徴的な回廊を描き直し、過去の記憶から新たな生命が芽生え、独自の魅力を展開していると思いました。
https://www.nuitblanchetaipei.info/
https://www.facebook.com/pg/NuitBlancheTPE/posts/

【関連記事】