【新竹県 竹東】客家の市場と歴史建築巡りの旅

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はじめに~様々な魅力を持つ地方都市・竹東

新竹県の中部に、竹東という町があります。人口は約9万7千人。地方都市としては比較的大きく、有名観光地の内湾や北埔の玄関口としてよく知られています。けれども、竹東の町の中をゆっくり歩いたことがある人は少ないかもしれません。この町には、台湾でも屈指のにぎやかさを誇る朝市や、レトロな建物、おいしい客家料理など、ただ通過するには惜しい魅力を持っています。今回は、この竹東の町をご紹介したいと思います。

1.まずはレトロな駅舎にご挨拶

竹東を訪れる人の多くがまず目にするのが、台鉄の竹東駅でしょう。1947年に建てられた駅舎は今年で築76年。厳密にいえば日本統治時代の建物ではありませんが、建築様式は日式とほぼ同じです。日本にもこんな感じのローカル駅が以前はたくさんあったものですが、最近では簡素な駅舎に建て替えられたり、駅舎そのものがなくなってしまったりして、このような風情のある駅舎は減っているようですね。ローカル線なので列車は1時間に1本しか来ませんが、こんな駅なら30分くらい待合室にいても楽しく過ごせそうです。

竹東車站

住所:新竹縣竹東鎮東林路196號
営業時間:6:00~24:00(無休)

2.午前中は、いつでも賑わう元気な客家の伝統市場へGo!

さあ、街歩きに出発してみましょう。竹東の町はのんびりムードで、日中は比較的静かなのですが、「竹東中央市場」付近だけは別です!竹東は、新竹県中部の拠点都市。そこには周辺の農村から新鮮な生鮮食料品が届き、朝早くから地元の人たちがおいしい野菜や果物、肉や魚など買いにやってきます。竹東は客家人が多く住む町で、この市場は、客家市場としては台湾でも最大級なのだそうです。威勢の良い売り子さんたちの掛け声を聞きながら、市場を端から端までぶらり。台湾のパワーを感じられるエリアです。なお、午後になる出店はほとんど閉まってしまうので、賑わいを感じたければ午前10時くらいまでに行くとよいでしょう。

竹東中央市場

住所:新竹縣竹東鎮仁愛路付近
営業時間:市場や軽食の屋台は午前中のみが多い(夜は別の屋台が登場する)

★客家の伝統市場で手軽に食事を楽しむ

竹東中央市場ではところどころに屋台があり、定番料理から客家庶民料理までバラエティに富んだ食事が楽しめます。今回お邪魔したのは「李記米苔目」。小さな屋台の奥にイートインコーナーがあるだけの簡素なお店ですが、ここの「炒米苔目」は絶品。これでたったの60元です。米苔目は、お米を原料となる客家の麵料理。手軽で味も良く、日本人にもなじみやすいと思います。

李記米苔目

住所: 新竹縣竹東鎮仁愛路312號
営業時間:6:30~12:30、17:00~21:00(月曜のみ8:00~14:00)

3.郷土の芸術家を記念する日式宿舎の芸術園区

中央市場から徒歩5分くらいの場所に、数軒の日式宿舎が保存されている場所があります。それが「蕭如松藝術園區」です。ここはもともと、日本統治時代の教員宿舎が建ち並んでいた場所で、当時の建物が今でも残り、歴史建築に指定されています。現在では、隣町の北埔生まれで竹東をベースにして優れた美術作品を多数生み出した芸術家の蕭如松を記念する文化園区として整備されています。

内部に入ると、日本で昔見たような木造の建物が並び、心が落ち着きます。それぞれの建物は違う用途に使われているようで、中でも蕭如松が美術教師として住んでいた宿舎は、彼の業績を説明する資料館のようになっていました。日本家屋と地元の芸術家って不思議なことによくマッチするんですよね。

蕭如松藝術園區

住所:新竹縣竹東鎮三民街60號
開館時間:10:00~18:00(火曜定休)

★日式宿舎をリノベしたお店でカフェやスイーツもどうぞ

こちらの建物は、内部がきれいに修復され、おしゃれでレトロなカフェレストランに生まれ変わりました。コーヒーも飲んでみたいところですが、今回はおいしいお茶を飲むことにしましょう。注文したのは、花香烏龍茶と和菓子のセット。お値段は高めですが、入館チケット(100元)を見せると、100元分割引してくれます。この割引は、お土産の購入時にも適用されるので、気に入ったグッズが見つかったら利用してみるとよいでしょう。

四方青松茶屋

住所:蕭如松藝術園區 に同じ
営業時間:11:00~18:00(土日は~21:00、火曜定休)

4.竹東の新しいレトロスポット~ 長春醫院舊址

街を歩くと、あちこちにレトロな建物が残る竹東。そんな素敵な町に今年新たに、魅力的な老建築が一般公開されるようになりました。それが「旧長春醫院」です。ここは、日本統治時代の1930年に建てられた、竹東唯一の私立病院「長春病院」で、アールデコ様式の瀟洒な洋風建築は、街の最先端を行く建物だったでしょう。それが、戦後になって人手に渡り、ながらく使われないままだったままの建物が、数年前に子孫たちが買い戻すことに成功。今年の夏に開催された客家文化のアートイベント「浪漫台三線藝術季」の目玉企画の一つとして、内部の一般公開にこぎつけました。

3階建ての洋館の1階部分は診療室などがあった空間で、今では内部を思いきり取っ払って、開放的な空間にしています。2階部分は入院用の病棟があったそうです。実はこの施設は修復作業がすべて終わったわけでなく、まずは台三線イベントに間に合うように1階部分が修復、そのうえで、2階も順次修復が入るとのことでした。

★1階のカフェでのんびりくつろく

「長春醫院」の1階は、シックな雰囲気のカフェ「長春1930」となっています。このお店は、コーヒーや紅茶のほか、塩味のクロワッサンなどちょっとした食事メニューもあり、ゆったり休憩することができます。これから内部の整備作業が始まりますが、カフェの営業は続けるとのこと。竹東の街歩きの際には、ぜひ立ち寄ってみて下さい。

長春1930 (長春醫院舊址)

住所:新竹縣竹東鎮長春路二段105號
営業時間:9:00~17:00(月曜定休)

5.路地裏の小吃で絶品客家料理に出会う

竹東は客家人が多く住む町で、客家料理の食堂もたくさんあります。でも、客家料理はどれも大皿料理ばかりで、一人で食べるには不便なことも多いですよね。いつも板條や米苔目だけでは物足りないという方は、「新福飲食店」の獅子頭などはいかがでしょう?獅子頭は一皿160元で、これに板條や炒飯を付ければ、立派な客家のランチになります。もちろん、それ以外の客家料理も充実しているので、グループでお越しの際は、気になる料理を何皿も頼んで楽しんでくださいね。

新福飲食店

住所:新竹縣竹東鎮商華街41巷10號
営業時間:10:30~14:00(金土日は17:10~19:30も、無休)

最後に~竹東へのアクセス

①台鉄利用の場合
台鉄新竹駅から六家線を竹中まで乗り、そこから内湾線に乗り換えて竹東下車。六家線は1時間に2本、内湾線は1時間に1本。

②高鐵利用の場合
高鐵新竹駅から六家線で竹中まで乗り、そこから内湾線に乗り換えて竹東下車。六家線は1時間に2本、内湾線は1時間に1本。もしくは、高鐵新竹駅から台湾好行バス獅山線に乗り、竹東火車站下車。台湾好行バスは1日7本。

③高速バス利用の場合
台北・板橋から、國光客運バス1820路線に乗車。台北から約2時間、板橋から約1時間30分かかる。終点の竹東站は中心から少し離れるので、途中の東寧路、もしくは竹東高中バス停で下車する方が便利です。

台北からのアクセスも良く、気軽に日帰り街歩きが楽しめる竹東。この秋の台湾旅行の候補地に入れてみてはいかがでしょうか?

 

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