【 台北大縱走 / 大屯山 / 陽明山 観光 / 台湾 トレッキング 】
大屯山縦走トレッキング
台北グランドトレイルの第1段は、關渡から二子坪遊憩區まで歩く7~8時間のコースです。しかし、今回紹介するのは、このグランドトレイルのルートの隣にある、僕が台北で最も厳しいと考えているトレッキングルートです。これは、大屯山を縦走するコースで、1,000m級の山頂を3か所踏破しなければいけません。このコースは3度チャレンジしていますが、毎回非常に楽しいトレッキングになります。まるでアスレチックコースを歩いているような、非常にアトラクティブなルートです。
陽明山観光のベース、陽明山總站
台北市内から陽明山に入るには、いったん陽明山總站(バスターミナル)に行くことをおすすめします。台北駅から陽明山總站まで行くバスは260番で、これに乗ると台北駅から約一時間で着きます。大屯山にアタックするには、台北市内からこのスタート地点まで直接行くバスはないので、この陽明山總站まで行ってから、108番の周遊バスに乗り換える必要があります。
ほかにもMRT劍潭駅も陽明山各地にアプローチする拠点となっていて、ここからですと紅5番のバスに乗れば陽明山總站に着きます。
二子坪遊憩區に移動
陽明山總站発の108番周遊バスは非常に頻繁に走っています。出発する間隔は一定ではありませんが、10~20分以内に一本は出発しているようです。バスは陽明山總站を基点に七星山の周辺をぐるりと時計回りに一回りしています。主要な観光スポットには、小油坑、二子坪、冷水坑、擎天坑などがありますので、陽明山観光には非常に便利です。
陽明山總站から二子坪遊憩區まではおおよそ30分かかります。二子坪遊憩區というのは大屯山に登るのとはまた別の観光スポットで、比較的高低差のない、山麓に拡がる湿地帯です。ここには老若男女、子供連れなどたくさんのハイキング客が遊びに来ます。しかし我々は、その集団とは逆の方向を目指します。大屯山の登山口は、ここから巴拉卡公路を少し戻った鞍部駐車場の近くにあります。
大屯山主峰にアタック
大屯山のトレッキングはこの登山口からいきなり最初のハイライトに臨むことになります。陽明山系の二番目の高さを誇る、大屯山主峰をほぼ真っすぐに登っていくことになります。一定の傾斜でほぼ平らなところのない斜面です。流石にこの長さは厳しいので、中腹にあるあずまやで一息入れます。この休憩スポットまで来れば、頂上1,093mまではもう一息です。
急斜面を登りきると、平坦な山頂を緩やかに登るコースになります。途中航空管制用のレーダー施設などを脇に見ながら大屯山頂までは比較的楽なコースです。
この山頂の展望台からは台北の景観が楽しめます。いくつもの山の起伏の先に台北盆地のパノラマを見ることができます。ここまでが第一ステップです。
大屯山南峰に
展望台で休憩してから、次のアタックポイント大屯山南峰に向かいます。主峰の下山ルートは登りと比べると緩やかです。30分ほど歩いて三叉路にでます。南峰にアタックするか、山を迂回するかを選択できるようになっています。入り口には難易度の高いルートなので、体力に自信のある人だけ登るようにと看板があります。子供を連れたお母さんなどはこの迂回ルートを選択していますね。
この大屯山南峰ルートは冬に歩いたときに、道が非常にぬかるんでいて大変な目に合いました。冬の大屯山は北からの湿った風が吹きつけていて、雨のために地面が泥だらけになっています。冬にここを歩く際には雨靴を履くというのが定番らしいです。
南峰は標高960m、難易度はそう高くはありませんが、草木に覆われたジャングルを歩くような感じです。この頂上で一休み、この先は休憩をできるような場所がありませんので、ここで英気を養って再出発です。
ラスボス、大屯山西峰
初めて大屯山に登った時には、このコースの全貌を全く知らずにいました。ここまで歩いて来て約2時間半、それも1,000mクラスの山を二つも超えてへとへとでした。そして、最後に立ちはだかるのが、ロープを使わないと登るのも降りるのもできないという急斜面だということを知りませんでした。そのような急斜面のコースを登りも下りも30分ほども格闘しないといけません。冬場に来た時はたまらずにひっくり返ってしまい、ズボンは泥だらけになってしまいました。
この下り斜面からは淡水の街と河の風景が良く見えます。雄大な景観を眺めながら、この急斜面を降りてゆくのは、なかなかダイナミックな体験です。
清天宮から北投へ
この大屯山西峰を降りるとようやく一息つくことができます。全体に緩やかなハイキングルートをゆっくりと清天宮まで歩いていきます。先ほどの迂回路からのハイキング客もここに合流してきます。また、ここから面天山方向に向かう別のルートもあります。
清天宮からは北投駅までミニバスが運行しています。また、ここから關渡に向かう台北グランドトレイルの第1段ルートもあります。
参考スケジュール
実際にアタックした時のタイムスケジュールを参考に記しておきます。これは予定ですが、ほぼこの通りに動くことができました。
7時:台北駅集合
8時:陽明山總站到着
8時15分:陽明山總站から二子坪遊客服務站にバスで移動
8時45分:二子坪遊客服務站から出発
途中、大屯山→大屯山南峰→大屯山西峰と移動。
13時:北投清天宮着、バスで新北投へ
13時半:北投着
全体で約4時間歩くことになるルートです。チャレンジするのは冬を避けた方が無難ですね。このような全体像を把握しておけば、友人を連れて歩いても楽しめます。北投で食事をするため食料はおやつ程度にして、飲み水をちゃんと準備しておけばOKです。
これは、個人的には台北でのトレッキングルートの中でも、特に変化に富んだ、景観も様々に楽しめるルートです。脚力に自信のある方はぜひ試してみてください。
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